散策study

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役に立つかはわからない知識の記録

誕生日と確率のおはなし

こんにちは、とみちゃんです。

 

前回、クラスに同じ誕生日の人が

かなりの高確率でいるというはなしをしました。

 

 

その中で、確率を求めるうえで大事なのが

場合の数」と「パターンわけ」だということを書きました。

 

場合の数は

あることが起こりうる場合が何通りあるのか

というものです。

 

パターンわけというのは

確率や場合の数を考えるときに

どのようなパターンがあるかを考えるというものです。

 

しかし、今回はパターンわけはしません。

 

それでは、詳しくみていきます(´⊙ω⊙`)

けっこう長いですがご了承ください・・・(^_^)a

 

 

 

 

 

 

余事象が便利!

 

クラスに同じ誕生日の人がいる確率を求める場合

自分と同じ日にちの人が何人もかぶっている場合や

AくんとBくんが同じ誕生日でCくんとDくんも同じ誕生日など複数のペアがいる場合

など、いろいろパターンがあってめんどくさいですよね・・・(-_-)

 

こういう場合、パターンでわけるというよりも

余事象を考えた方が効率的です。

 

どういうことかというと

Aが起こる確率を考えるときに

Aが起こる場合の数 ÷ すべての場合の数

で求めるのではなく

Aが起こらない確率を考えるということです。

 

つまり

(Aが起こる確率)= 1 ー (Aが起こらない確率)

で求めようということです(Aが起こる確率とAが起きない確率を足すと1になります)。

 

この考え方が効果的なのは

少なくとも〜である確率」を求めたいときなどです。

 

クラスに同じ誕生日の人がいるというのは

クラスに同じ誕生日の人が少なくとも1組(2人)いる

というふうに言いかえることができます。

 

ということは、求める確率は

1 ー (クラスに同じ誕生日の人がまったくいない確率)

で求めることができます。

 

「クラスに同じ誕生日の人がまったくいない」は

「クラス全員の誕生日が異なる」と考えてもいいです。

 

 

 

クラス全員の誕生日が異なる確率の求め方

 

では、「クラス全員の誕生日が異なる」確率はどうやって求めるかというと

 

f:id:tomichan_study:20190507225304j:image

 

こうやって求めた確率を1から引くことで

求めたかった「クラスに同じ誕生日の人が少なくとも1組いる」確率

1 - 0.29 = 0.71 (= 71%)

が出るわけです。

 

 

上の計算は30人のクラスの場合ですが

これが40人になれば89%

55人になれば99%

となります(もちろん計算はエクセルに任せました( ̄∇ ̄))。

 

 

 

実際にこんなにいるの?

 

しかーし!

実際、自分のクラスには自分と同じ誕生日なんていなかったような気がするな・・・

という方もいらっしゃるかもしれません。

 

そういう方は以下のどれかにあてはまるかもしれません。

 

①自分と同じ誕生日の人を探そうとしている

②70%、80%、90%を100%として考えてしまっている

③そもそも偏りがあることを忘れてしまっている

 

 

まず①ですが

今回求めた確率は、あくまで

クラスに同じ誕生日の人がいる」確率であって

自分と同じ誕生日の人がいる」確率ではありません。

 

もしかしたら

周りの友だちどうしが同じ誕生日だった

ということもあり得るわけです。

 

 

②について

確率が高いというだけで「必ず同じ誕生日の人がいる」

ということではありません。

 

実際30人クラスの場合は

同じ誕生日の人がいない確率は30%近くあるのです。

 

 

最後に③です。

数学の問題でもよく出てきますが

確率を考えるときには「前提」が必要です。

 

サイコロの確率を考えるときには

「1〜6の目の出る確率はすべて等しい」

という前提があるのです。

 

今回の場合だと

「生まれてくる日にちには偏りがない」

「1年を365日とする」

という前提があったのです。

 

 

しかし、実際には

サイコロの目は数字の数だけ彫られていて、重心がサイコロの中心からズレてしまっているため

厳密にいうと、出る目には若干の偏りがあります。

計算しやすいように、出る目の確率はすべて等しいとしているのです。

 

誕生日もいっしょで

1年は366日の場合もありますし

誕生日で多い日にちと少ない日にちもあります。

 

例えば、1月1日や2月29日生まれの人は少なく

4月2日や9月の中旬から下旬に生まれた人は比較的多い

などの偏りがあるのです。

 

日本では4月2日が学年の始まりであるので

3月末や4月1日に生まれた早生まれの子は1学年早くなってしまい

周りの子にくらべて成長が遅いとして避けられていました。

そこで、出生届の提出や出産日を調整して

4月2日が誕生日となった人が多いのではないかと言われています。

 

9月の中旬や下旬というのは

カップルで過ごす時間が長いクリスマスから数えて十月十日後がこのあたりの日になるためなのかな(・・?)

 

そんなこんなで

もし9月生まれの人が多いクラスなら誕生日が同じ人もかなりの確率でいると思いますが

誕生日であまり多くない日にちに生まれた人たちが比較的多いクラスだと

誕生日がかぶる確率も少し下がるのかなと思います。

 

 

 

かなり長くなってしまいましたが

誕生日と確率のおはなしでした( ´ ▽ ` )